2018年12月9日日曜日

20181208 鈴本演芸場12月上席昼の部

仲入り〜
林家二楽…紙切り
橘家文蔵…目薬
古今亭志ん陽…粗忽長屋
立花家橘之助…浮世節
三遊亭圓丈…タイタニック

 圓丈師匠のトリをぜひ観なくては、と思い、途中からになってしまったが行ってみた。すでに満席で立ち見しかないということだったが、もちろん圓丈師匠が観られるのなら立ち見だってオッケーである。立ち見料金は1,700円。得した感じでうれしい。
 この日の二楽さんはなかなかノっていたように思う。お客さんいじりが楽しい。続く代演で文蔵師匠。2週連続である。橘之助さんの話のなかで志ん陽師匠が志ん朝師匠の最後のお弟子さんと知る。橘之助さんは「たぬき」を時間まで。
 おまちかねの圓丈師匠はムービー落語。あのタイタニックを題材に、最初から最後まで大笑いさせてもらう。ちなみにランボーのやつもあるらしい。つねに新しいことを考えておられるのだと思うのだが、その試みに我々客も一緒にのっかっているような感覚が得られるというところが真骨頂なんではないだろうか。これからもできる限り追いかけたい人の一人である。


2018年12月2日日曜日

20181201 第14回玉川太福"月例"木馬亭独演会

浅草木馬亭 18:00〜
出演: 玉川太福 曲師: 玉川みね子
ゲスト: 澤孝子 曲師: 佐藤貴美江

太福…青龍刀権次 発端
孝子…徂徠豆腐
仲入り
太福…中村仲蔵

 四季の萬会からの、である。まったく予定していなかったのだが、前日太福さんがラジオ出演されていたのを聞いていて、いずれ木馬亭の浪曲定席にも行ってみたいと思っていたので、「ちょっと木馬亭どんなところか見てから帰ろう」と立ち寄ったのが運の尽き、いや、嬉しい誤算で、もちろん観て帰ることに。
 太福さんはCD発売のプロモーションで、ラジオなど露出が増えているとのこと。この日は手売りでサインを入れてくれるというので、すでにApple Music の配信サービスで入手していたのだが、せっかくなので購入してみた。これまでも噺家さんのサイン入りCDというのは、ご祝儀のつもりで時々購入したりしていたのだが、結局1度しか聞かなかったりして、正直処分に困る、ということもあったりするのだが、このCDは、なぜかモノとして大切にしたい気持ちが続く予感がしたので、きっとそういうことにはならないだろう。ということで、ちょっと気分がいい買い物なのであった。
 生の浪曲は、寄席の代演で太福さんが上がったのを観たのが初めてで、浪曲だけの会は初めて。しかし考えてみるとNHKラジオの「浪曲十八番」などをなんとなくではあるが聞いていたので、実は意外に身近なものだったのかもしれない。よくかかる前座話「たらちね」も、初めて聞いたのは落語ではなく、ラジオの浪曲であった。
 ゲストの孝子師匠は、なんだか懐かしい感じがした。ラジオの影響なのだろうか。浪曲っていいな、と思わせてくれる。これは、やはり定席に来なければならぬ。そして、こうやってふらりと立ち寄れるのも魅力のひとつ。これから落語に加えて、楽しみを育てていきたい。


20181201 第18回四季の萬会

浅草見番(浅草三業会館)14:00~
ゲスト: 橘家文蔵

まん坊…日和違い
萬橘…初音の鼓
文蔵…転宅
仲入り
萬橘…替り目

 萬橘師匠の定期独演会。和やかな雰囲気のなか、しあわせな土曜の午下りを過ごしてきた。文蔵師匠はお初。目力がすごい。なんだか全体的にダルそうなんだけど、その奥には得体の知れないパワーが秘められている感じ。そういえば、やきとんの会の会長をされていたな、たしか。(正しくは「全日本焼とん愛好会」とのこと--https://ja.wikipedia.org/wiki/橘家文蔵_(3代目))
 転宅は、旦那がまだいるところから聞いたのは初めてだった。こうすることで、お菊さんの変わりぶりがはっきりとわかるということなのだろう。特に印象的だったのは飲食シーン。冷静に品定めをしているかと思いきや、食べ始めると我を失うあの感じ、全くもって共感しまくりなのである。
 このところ私が萬橘師匠のチャームポイントだと思っているところは、狂気とヨッパライ、なのだが、この日は両方とも堪能できた。ありえない事象を表現しているときの、あの気が狂った感じは本当にたまらない。そして、お酒を召し上がらないのに、ヨッパライになっている時の萬橘さんは、誰よりも正しいヨッパライという感じで、清々しくさえあるのだ。
 次回のゲストは柳家喬太郎師匠とのこと。いやはや毎回ゲストがすごい会である。


2018年11月5日月曜日

20181104 第60回北鎌倉お坊さんアカデミー 三遊亭円丈の独演会

北鎌倉 円覚寺山内 佛日庵
プロデュース・司会 植竹公和
13:30〜

立川吉笑…急がば回れ
三遊亭円丈…グリコ少年
仲入り
瀧川鯉八…新日本風土記
三遊亭円丈…藪椿の陰で

 あいにくの空模様で、雨が降ったり止んだり。前日まで晴れの予報だったように思うのだが。どこぞの屋外で食べようと予約してあった光泉のいなり寿司は、結局食べずじまいで持ち帰ることに。
 円覚寺のなかには小さなお寺がいくつもあるのだそうで、その小さいお寺の集合体が円覚寺ということらしい。そしてその話をしてくれた和尚さんは「えんがくじ」と発していた。私は今まで「えんかくじ」って言っていたけれど、ちがうのかー。
 子どもの頃におそらくテレビで見て、メガネの人はおもしろい、という指針のきっかけになったのが円丈さんだったのではないかと私はニラんでいるのだが、そんな風に心の片隅でずっと想い続けていたあの人に、ようやく会えるというわけなのだ。
 吉笑さんのまくら。円丈師匠とはつい先日もご一緒されたということで、師匠の著書を研究された際のお話。いかに昔の師匠がムチャクチャやっていたか、というお話であったのだが、なんというか、そのムチャクチャさの中にも説明不能な感じの筋が通ってる感があって、私は円丈さんのそういうところが好きだったのかもしれないな、と思った。そして上がった円丈さん。今もムチャクチャやってる感じはもちろん健在で、本当にステキでした。「〇〇なんだっつーの!」とか「ばかやろこのやろ!」とか、言葉のチョイスが椎名誠っぽいんだな。時代なんだろうか。
 この日はめずらしく両親と一緒で、たぶん両親ともに鯉八さんはお初だったと思うのだが、「チャオ」で母がややウケしていて、我が親ながらなかなかいい感性をしておるな、と思った次第。ちなみにこの母、開演前に、入場時に配られたチラシを見つつ「この人わたし知ってるわ!この人まだ生きてんのん?なぁ?」とこの日の公演のチラシの円丈さんを指差し、とてもよく通る関西弁でのたまっていたのであった。めでたし。


20181103 西新宿ぶら〜り寄席 第12回ピンク落語会

ミュージック・テイト西新宿
14:00〜

桂ぽんぽ娘…もしも願いが叶うなら☆
林家木りん…たいこ腹
仲入り
桂ぽんぽ娘…先っぽだけ

 ぽんぽ娘さん初体験。大分前(1〜2年?)こはるさんの会で、ぴっかり☆さんとぽんぽ娘さんとご一緒された時の話をされていて、それ以来ずっと気になっていた。上方のエロい話しかしない姉さんがいて…という感じだったのだが、「しかしない」ってどういうこと?下ネタ交えるんじゃなくて?とめちゃくちゃ気になってしまったのであった。後日動画を検索してみると、本当にアタマからハシまでエロしかない!すごい。なんて清々しい人なんだ!と感動し、ぽんぽ娘さんは結構東京界隈にもいらしているのだが、なかなか機会をモノにすることが出来ず、この度ようやく満を持しての邂逅となったのであった。
 イケメン落語家として有名な、ゲストの木りんさんもお初。ミッチーのライブに影響されたとのことで、なんとあの小規模な会場でコールアンドレスポンスを要求。なかなかムチャをするイケメンであった。おもしろすぎる。ちょっとオネエな雰囲気も素敵である。本人曰くオネエではないそうだが、たいこ腹の主な登場人物二人ともが、なんだかおカマっぽく見えてくる。妙な色っぽさの二人に意外なツボを突かれてしまった。針だけに。
 その後、この木りんさんを受けて、なんとぽんぽ娘さんもコールアンドレスポンスを要求。しかも練習あり。本番笑ってしまってうまく言えなかったのがくやしい。落語のほうはというと、演目どおり下ネタベースなのは明白なんであるが、ちゃんとストーリーも面白くて、新作落語としても楽しめる内容なのだ。カッコいいからみんなにも見てほしいけど、下ネタ嫌いな人とかいるかもしれないからな…っていうこの感じがまたいいのかもしれない。
 終演後お見送りをされていたので、後ろから攻めてツーショットをお願いしたら快く応じてくださり、握手もしてもらう。落語会で演者さんにこのようなことを求めたのは初めてだったためすっかり舞い上がってしまい、このあと一日様子がおかしい人として過ごすこととなったのであった。ありがとうございました。


 

2018年10月27日土曜日

20181026 立川かしめ前座総決算 二つ目イクアリテ

横浜にぎわい座 19:30〜

まんじゅうこわい
動物園
仲入り
金明竹
俵星玄蕃
講評…志らく こしら

 二つ目昇進をかけた、いわゆるトライアル興行。落語3席と歌謡浪曲「俵星玄蕃」を披露することによって、故談志が二つ目昇進の条件として課していた、歌舞音曲、講談、浪曲を身につけるという課題をこなしたとみなされるというものだそう。結果は、二つ目内定とのこと。いやはやおめでたい。
 おみやげやスポンサーからのプレゼントなどとサービス満点で、パフォーマンス以外のところも細心のおもてなしをしてくださったようで、少々申し訳ない気すらしてしまう。
 まずは、まんじゅうこわい。少々毒のあるアレンジを入れる事で、オリジナリティを出している。動物園は、志らく師の評価はよくなかったが、型をはみ出していく手法としてはたいへんにおもしろいし、既存のものを壊すチャレンジ精神みたいなものは、とても好きだ。金明竹、志らく師もおもしろかったと言っていた。共通して感じるのはかしめさんって意外と黒い部分を持った人なのかも、ということ。ふだんの明るさとは打って変わって、黒さのある落語をやる人、っていう路線もカッコいいかも。
 俵星玄蕃では、まさかのサプライズもあり、ただ歌うだけではもたないという判断によるものらしいが、まったく隅から隅まで気を使って準備がされており、客を気持ちよくさせるということについても追及された会であったことが伺える。
 志らく師匠としては、伝統的なものを求める客にはウケないであろうという評であったが、私は、そういった部分は他の人に任せておいて、彼は彼のいいと思うものを追求していったらいいと思った。こしら師匠もおそらく、初期は型など何も気にせずに独自のやり方を素直に表出して人気の出た人であろうし、さらにその上で、最近ではいわゆる古典のスタイルも尊重した表現をされているように思われるので、辿る道はそれぞれであってもいいのではないかと思うのだ。何よりも本人が楽しんでいることが大切だと考えるし、なにしろまだまだ先は長いのだ。いろんなことをおもしろがっている表現者であってほしいと思うし、またそれをおもしろがれる客であり続けたいと、思いを新たにした夜であった。
 

2018年10月24日水曜日

20181023 三遊亭萬橘独演会 vol. 3「10月の萬橘…」

内幸町ホール 19:00〜

手紙無筆…まん坊
洒落番頭…萬橘
湯屋番…萬橘
仲入り
紺屋高尾…萬橘

 初めての会場。スマートフォンの地図アプリを見ながら探していたら、意外なところに入り口があり通り過ぎそうになる。地下の会場で、私が使っているキャリアの電波は届かない。ホールはまだ新しい感じで快適だが、前から2列目だった今回は少し見づらいと感じられた。
 まん坊さんは、見るたびに萬橘師匠に似てくる気がする。この日は、笑うポイントのもっていきかたとかが、似てる!と思った。洒落番頭は初めて聞いたけれど、あの、きたきた!っていうボケどころが、寄せては返す波のごとく何度もやってくるのが本当におかしい。そして湯屋番のインパクトが、ものすごい。あの気ぃ狂ってる感じが、本当にもう大好きだ。この場合の「気ぃ狂ってる」という表現は、「狂気の」とか「気狂いじみた」などではなく、「気ぃ狂ってんなホンマw」という書き方が、まことににぴったりとくるのである。紺屋高尾の久蔵さんの狂いっぷりもステキだったのだけれど、若旦那のあの狂いっぷりは本当にヤバかった。
 萬橘さんが何を演ってもステキに見えてしまうのは、登場人物のすべてに萬橘さん本人のフィルターがかかっていることが、ちゃんと感じられるからなのではないだろうか。「新ニッポンの話芸」のポッドキャスト第313回【萬橘師匠の落語】における、こしら師匠の評にあった、噺をつくるのに時間がかかるであろう、という分析は、つまり登場人物一人一人に萬橘さんならではの解釈を加えた上で演じられているから、ということになるだろう。
 演者が表現した事柄から観客が受け取っているのは、表面的に表れた事柄のみではなく、演者の存在そのものがまずその背景にあるという事込みの情報であって、そういう意味で、何が表現されたかよりも、その人そのものが表現されたのかどうか、という点に、実は私たちは何よりも注目しているのかもしれない。


20240928 もっと!新ニッポンの話芸スピンオフvol.4

 内幸町ホール 19:00開演 立川こしら 鈴々舎馬るこ 広瀬和生(トークのみ) ゲスト:柳亭信楽 ナツノカモ 信楽…お馬さん ナツノカモ…最後の夢 こしら…高田馬場 仲入り 馬るこ…怪談長短 アフタートーク  「新ニッポンの話芸ポッドキャスト」を聴いていると2倍、いや100倍楽...